外伝(弐)

 

修練の章:賢二編〔1〕
先生の遺した魔法「武者修行」で送られた先には、見るからに変態な人がいました。
一体僕は、この人から何を学べばいいのでしょう。何かの間違いであってほしい…。
賢二「あ、あの…アナタは一体どなたですか?ただ者じゃないのはわかりますが…」
乳爺「フッ、拙者は「オッパイ仙人」。まぁ「十賢人」と呼ばれた時期もあったがのぉ。」
賢二「え!じゃあアナタもかつて、人神大戦で活躍された英雄なんですか!?」
乳爺「いかにも。職業は…聞いて驚け?なんと究極のレア職、「ド変態」だわい!」
賢二「僕は…どうすれば…。」
乳爺「む?なんだい驚かんのかい、つまらんのぉ〜。」
賢二「いえ、驚きを通り越してなんかドッと疲れが…。」
乳爺「まぁ安心せい小僧、心配せんでも拙者がみっちり魔法を仕込んでやるわい。」
賢二「へ…?いや、でも職業は変態さんだと…」
乳爺「聞いたことないかい?男は30まで童貞を守り抜くと、魔法使いになれると。」
賢二「いや、それはその手の方々が自分の心を守るためのアレでは!?」
乳爺「まぁ確かに30ではな。だが齢3000を超えた頃から、こう呼ばれるのだよ。」
賢二「さ、3000!?」
乳爺「全ての魔術を統べる者…「大魔導士」とな。」
爺さんに幸あれ。

 

修練の章:賢二編〔2〕
過去の英雄らしいオッパイ仙人さんは、なんと3000年以上生きてるのだそうです。
お師匠様とか洗馬巣さんとかもかなりでしょうが、さすがに3000はハンパ無い。
賢二「3000年…ですか。さ、さすがに寿命ってことはないですよねぇ?」
乳爺「いや〜、「半不死の呪い」をかけられていてのぉ。死ぬに死ねんのだて。」
賢二「は、半不死…?なんか「魔王」的な人が欲しがりそうな力ですね…。」
乳爺「いやいや、そんないいものでもないわ。終わりあるからこそ人は輝けるのよ。」
賢二「あ、でも「半」ってことは、死ぬ方法もあるって意味ですよね?」
乳爺「うむ…。生乳を…生乳を揉めさえすれば…!!」
賢二「そ、それは…なんというかいろんな意味で残念ですね…。」
乳爺「だがまぁ全てはこの日のためと考えることにするわい。のぉ我が愛弟子よ。」
賢二「えっと、でもこう言っちゃなんですが、死なないのならアナタが戦った方が…」
乳爺「不死とはいえ衰えはある。もはや長時間の戦闘に耐えうる身ではないわい。」
賢二「やっぱり…僕ですか…。」
乳爺「凄まじい逃げ腰だのぉ。何か嫌な記憶でもあるのかい?」
賢二「むしろ他に無いです。」
賢二にも幸あれ。

 

修練の章:賢二編〔3〕
どうやらやっぱり僕が頑張らなきゃいけない状況みたいです。逃げたいなぁ…。
でも、仙人さんは話してみると悪い人ではなさそうなので、それだけは救いです。
乳爺「そうかい、無印も逝きよったか…。まぁ若き者に託せたんだ、本望だろうて。」
賢二「最期まで狙ってましたけどね、若いエキスを…。」
乳爺「で、無印にはどう仕込まれた?それなりにはやれるんだろうなぁ小僧よ?」
賢二「あ、ハイ一応…。禁詠呪法を使えば、ある程度の魔法は使える感じです。」
乳爺「あ〜ダメよダメよ、あんなもんは邪道も邪道。身を滅ぼすよ、もう使うでない。」
賢二「え!でも今の僕じゃ、普通にやったら強力な魔法なんて…!」
乳爺「いやいや、そう捨てたものでもないぞ?お前さんは大きな力を秘めておる。」
賢二「大きな…力?いや、自分の実力くらいわかってるんでそんな嘘は…」
乳爺「嘘でもなんでもないわ。うまくいけば、拙者よりも十倍早く仕上がるだろうて。」
賢二「いや、300年とか途方も無いですゴメンなさい。」
乳爺「ならば乳を揉むがいい。男の力の源は、いつの世も乳に始まり乳に終わる!」
賢二「3000年間始まってない人にそう言われましても…。」
乳爺「な、何を言う!服の上からとはいえ、邪神の乳を揉んだことくらい…!」
賢二「そ、それは凄まじいですね…。主にモラル的な意味であり得ないです。」
乳爺「まぁなんにせよ、遊んでいても仕方ない。叩き込むぞ、時間ある限りのぉ。」
賢二「え、あ…ハイ!お、お願いします!」
果ては「賢者」か「変態」か。

 

 

 

修練の章:盗子編〔1〕
先生の遺した魔法「武者修行」で送られた先には、一番会いたくない奴がいたの。
アタシ…生きてまた勇者達に会えるのかなぁ…?何かの間違いであってほしい…。
逃げたい。超逃げたい!でも…今回役に立てなきゃ、ホントにダメな子だよね…。
よしっ!こーなったら頑張ってみちゃうよ!ソボーに教わって、絶対強くなってやる!
盗子「て、てゆーわけだから、アタシを鍛えて強くして!お願いだよソボフッ!!
ソボー「ウゼェ。」
盗子「い゛、痛いよ゛ぉ…。で、でもっ!でも負けないもんね!今回ばかりわふっ!
ソボー「クセェ。」
盗子「クサくないから!打撃なら修行と思って割り切れるけど、言葉の暴力ばふ!
ソボー「テメェ…状況わかってほざいてんのかぁ?俺様を誰だと思ってやがるよぉ?」
盗子「わかってるよ大悪党でしょ!?でもね、アンタなんかにビビッてたらふぁ!
ソボー「…上等だぁクソジャリ、物分りの悪ぃテメェに…叩き込んでやらぁ。」
盗子「え!ホントに!?ホントにアタシに技を…」
ソボー「「究極の恐怖」…ってやつをなぁ!!」

あ、うん…死ぬかも。
「かも」じゃない。

 

修練の章:盗子編〔2〕
なんとか修行をつけてもらうつもりが、普通に殺されそうな流れになってガックリ…。
う、ううん違う、これはきっと修行フラグ!歪んではいるけど、きっとソボーなりの…!
ズガァアアアアアン!!
盗子「ちょ、ままま待ってよソボー!こんなハードな修行じゃ、死んじゃうってば!」
ソボー「だぁれが修行っつったぁ!?たぁっぷり可愛がって、殺してやるぁ!」
ドガァアアアアアン!!
盗子「うわーん!こんな殺傷力の高い愛のムチ聞いたことないよぉー!」
ソボー「安心しろぉ愛は無ぇよ!もちろん憐れみもなぁ!食らえ「双剣二連撃」!!」
ビシュ!シュバッ!!
盗子「ひぃいいいいい!死ぬ!やっぱ死ぬ!逃げなきゃ死にゅうううう!!」
ソボー「チッ、雑魚の分際でちょこまかと…!潔く死ねやクソジャリーー!!」
ズドドドドドドドドッ!!
盗子「ゼェ、ゼェ、で、でもコレ、繰り返して、れば、結構な、修行に、なるよねっ!」
ソボー「あ゛ぁ?バカかクソがぁ、逃げ回ってるだけの奴が何の役に立つよぉ?」
チュドォオオオオオン!!
盗子「む、ムキィー!アタシだって…アタシだってぇ…!食らえぇ、「双剣二連撃」!」
ソボー「なっ…!?」
だが何も起こらなかったがソボーは怒った。

 

修練の章:盗子編〔3〕
ソボーにボッコボコにされつつも、なんとか3日生き延びたアタシってスゴいと思う。
でもこのままじゃ確実に殺されちゃう…。なんとか交渉で…お金で、命の保証を…!
盗子「てゆーわけで、ちょっと話を聞いて!アンタにも悪い話じゃないからさぁ!」
ソボー「テメェの声が気分悪ぃ。」
盗子「なんでいっつも喋る権限すら無いの!?アタシ高貴な家柄の子だよ!?」
ソボー「あ゛ぁ?なんだぁオイ、テメェの家じゃ「クソ」のことを「高貴」っつーのかぁ?」
盗子「畏れ多いよ!実はアタシ「皇女」様なんだよ!?超お嬢様なんだってばー!」
ソボー「ッ!!? オイちょっと待てやぁ、テメェ…今なんつったぁ?」
盗子「だーかーらー、超お嬢様なの!まぁこのほとばしる気品とか見ればわかると」
ソボー「そうじゃねぇ!皇女ってこたぁテメェ…あの「皇帝」のガキだってのかぁ!?」
盗子「皇帝?いや、アタシの本当のお母ちゃんは「天帝」だってば!て・ん・て・い!」
ソボー「…ヘッ、そういうことかよ…面白ぇ。 いいだろぉ、マジで鍛えてやらぁ!!」
盗子「え!いいの!?イジメじゃなくてまともに鍛えてくれるって意味だよね!?」
ソボー「その代わりテメェ、確実にある男を殺せぇ?テメェがやることに意義がある。」
盗子「へ…?わ、わけわかんないけど…まぁ頑張るよ! でもなんでその人を…?」
ソボー「ガハハッ、復讐だぁ! 顔に左腕…野郎への借りは、腐るほどあってなぁ!」
父を殺すか自分が死ぬか。

 

 

 

修練の章:絞死編〔1〕
父の遺した魔法「武者修行」で送られた先には、見るからに怪しい医師がいました。
一体私は、この人から何を学べばいいのでしょう。何かの間違いであってほしい…。
絞死「というか、多分間違いなので帰ります。さようなら。」
相原「どういうわけなのかわからんが…まぁ待ちたまえ凶死君の子よ。」
絞死「違います。私には「絞死」という、特に気に入ってもいない名前があります。」
相原「呼ばれたいのか違うのかどっちかね。まったく困ったところはソックリだよ。」
絞死「どうやら父を知る方みたいですが、私にはアナタの力は必要無い。」
相原「フッ、そうはいかん。凶死君に頼まれているのでね。」
絞死「頼み…とは…?」
相原「うむ…。生きていれば自分が教えただろう、様々な恐怖を叩き込んでくれと。」
絞死「よそでやってください。」
相原「確かに、私が教えられる武技は無い。だが…キミを強化する薬なら作れる。」
絞死「…それは少々気になるお話ですね。効果は?」
相原「辿る道は二つ。副作用に耐え切れず死ぬか…強大な力を得て、死ぬかだ。」
結局死ぬそうです。

 

修練の章:絞死編〔2〕
第一印象通り、医師はただの変人でした。一瞬でも興味を持った私がバカでした。
絞死「というわけで、やっぱり私は帰ります。もし引き止めたら無残な姿にします。」
相原「ふぅ、やれやれ…だから待ちたまえよ。物静かに見えて意外と短気な子だ。」
絞死「無残な姿にします。」
相原「フッ、だがまだまだ甘いな少年。凶死君なら事後報告だが?」
絞死「くっ…! いちいち父と比べるのはヤメてください。育てられてないですし。」
相原「だがキミを案じていたのは確かだよ。その証拠にホラ、これを預かっている。」
絞死「そ、それは…「遺言玉」…!」
〔遺言玉〕
遺言を遺すために使われる魔法の玉。
「電影玉」とは違い、対象者が死ぬまで内容を見られない特性を持つ。
最初は青いが、死ぬと赤に変わる。
相原「最期の戦地へと向かう前だよ。もしもの時のためにと預かったのだが…ね。」
絞死「赤い…ということは、ホントに死んでるんですね…。まぁ、いい気味です。」
相原「…見るかね?」

絞死「イヤです。」
賢明な判断だった。

 

修練の章:絞死編〔3〕
変な医師が取り出したのは、父のものらしき遺言玉でした。なんとも怪しいです。
とっても見たくないですが、見ないと話が進まないので仕方なく見ることにしました。
絞死「ハァ、やれやれ仕方ないですね…。さっさと済ませてしまいましょう。」
絞死は遺言玉を割った。
煙が立ちこめ、そして教師の姿が現れた。
教師「久しぶりですね絞死。まぁまだ小さかったアナタは覚えてないでしょうが…。」
絞死「こ、これが…この人が私の父…なんですか?」
教師「その通りです。」
絞死「いや、普通に答えないでください。え、コレって録画専用では…?」
相原「そういう所がまさしく凶死君だよ。他にも…」
教師「余計なことを言うと地獄の扉を内側から開けますよ、相原先生?」
相原「ふ、ふむ…冗談に聞こえんから怖い。」
絞死「ところで私に何か用ですか?今さら父親ヅラとか凄まじく迷惑なんですが。」
教師「アナタがコレを見ている…それは私の力が必要な時を意味しているのです。」
絞死「お断りします。私は誰の力も必要としない。」
教師「アナタならきっと、素直に応じてくれると信じています。」
絞死「くっ、都合のいい時だけ…!」
教師「フフフ…さぁ、授業の時間です。」
地獄の扉が開いた。

 

 

 

修練の章:暗殺美編〔1〕
暗黒神の城から落っこちて、海を漂ってたら知らぬ間に故郷に流れ着いてたのさ。
賢二きゅんが心配だけど…きっと彼ならしぶとく生き残ってるはずだから大丈夫さ。
私に今できることは、今のうちに強くなっておくこと。賢二君と並んで戦うために…!
暗殺美「というわけで、私に修行をつけてくれればいいのさパパ上め。」
父「おぉ、ヤル気だなあさみん!だがまぁ待て、今日くらい数年ぶりの再会を祝して」
暗殺美「パパ上の屍を乗り越えて、私は強く生きるさ。」
父「強く…育っちゃったんだな…。パパは嬉しいようで悲しいようでだよあさみん。」
暗殺美「あさみん言うなや!いいから早く始めるがいいのさ!」
父「だがいいのかいあさみん?パパは一応「伝説の暗殺者」…かなり厳しいぞ?」
暗殺美「望むところさ。私の行く道は、ハンパな強さじゃいられない世界なのさ。」
父「…いいだろう。そういうことならふっ!?
暗殺美「ドンと来いやぁー!!」
父「いや、ちょっ…!」
暗殺美「死ねやぁーー!!」

父「上等だぁクソガキがぁーーー!!」
父は大人げなくキレた。

 

修練の章:暗殺美編〔2〕
いきなり逆上したパパ上に、容赦なくフルボッコにされたさ。まったくなんて親さ。
暗殺美「ぐ、グスン…。まさか実の娘に、これほどマジでキレる親がいるとはさ…。」
父「やれやれ…最近の若者はすぐに「キレる」とか言うから困る。」
暗殺美「実際キレた側の奴に言われたくないさ!愛娘ボッコボコとか鬼かさ!?」
父「うん、でもまぁ大した成長だ。しかし…やはり「暗殺」向きと言わざるを得んが。」
暗殺美「ど、どういう意味さ?私に何か足りないとでも言うのかさ?」
父「単純な話だ。悲しいかな今のお前の腕力じゃ、正面から強者には挑めまい?」
暗殺美「そこでご紹介するのがこの「風神の靴」さ。」
父「なっ、お前そんな物騒な物をどこで…!?」
暗殺美「さすがの私も死んだ使い手から頂戴してきたとは言いづらいから聞くなさ。」
父「な、なんてバチ当たりな娘なんだ…!ちょっと親の顔を鏡で見てくる!」
暗殺美「というわけで、可能性はあるわけなのさ。あとはパパ上の指導次第さ。」
父「でもパパの暗殺は、誰にも見られたことがないのが売りだしなふっ!
暗殺美「いいから来いやぁーー!!」
父「て…テメェーーー!!」
父は泣きながらキレた。

 

修練の章:暗殺美編〔3〕
それから派手なDVがあって、パパ上はもう諦めたさ。こうなったら次はママ上さ。
暗殺美「というわけで、私に修行をつける役目はママ上に回ってきたのさ。」
母「え〜、めんどいなぁ〜。ほらママってばそういう物騒なの嫌いでしょ?」
暗殺美「一流の殺し屋が何言ってるさ。それを物騒と感じてない方がおっかないさ。」
母「でも〜、あさみん武闘派でいくんでしょ?ママはニコッて近寄ってサクッだし〜。」
暗殺美「パパ上はその昔、浮気がバレて死ぬほど殴られたという噂を聞いたさ。」
母「今度やらかしたらブッ殺すぞあの野郎ぉ…!」
暗殺美「もう少しまともな家庭に生まれたかったさ…。」
母「ん〜〜、まぁまずは精神統一からだね〜。武器と波長を合わせなきゃね。」
暗殺美「強くなれるならなんだってやってやるさ!苦労はいとわないのさ!」
母「ウフフ☆ 恋する乙女は大変だね〜♪」
暗殺美「なぁっ!?ななな何言ってるさ!?ボケるにはまだ早いと思うのさっ!」
母「ママの子だもの〜見てればわかるよぉ。で、相手はどんな子なの?ねぇねぇ?」
暗殺美「う、うっさいさ!そんなのママ上に言っても何の得も無いのさ!」
母「ママも昔はそんなんでね〜。パパに告白するときは大変だったなぁ〜。」
暗殺美「え、ママ上も…?た、ただの興味本位で聞くけど、一体何があったのさ?」
母「あ、うん。ちょっと緊張しすぎちゃってね…。 48針縫ったって。」
賢二は死ぬかもしれない。

 

 

 

修練の章:戦仕編〔1〕
ひょうたんに吸われて亜空間に閉じ込められて、変な王女に追い掛け回されて…。
なんともツイてねぇ毎日ぜよ。 けど逃げようにも、女に泣かれちゃ振り切れねぇ。
本当なら早いとこ盗子サンと合流して、彼女を守らなきゃなんねぇってのに…!
戦仕「っつーわけで、オイラ急ぐんぜよ!頼むからいい加減離してくれよアンタ!」
鰤子「えぇっ、スリーサイズ!?そんなの言えないよぉ〜! キャッ☆」
戦仕「いや、「話せ」じゃねーぜよ!しかも悪ぃけど凄まじく興味無ぇぜよ!」
鰤子「ウフ☆ 戦仕様ったらシャイなんだからっ♪」
戦仕「天国の父ちゃん…オイラ、生まれて初めて女を殴っちまいそうぜよ…。」
鰤子「どこにも行かないよね戦仕様ぁ?まぁどこか行こうにもこのウザ界からは…」
戦仕「フッ、オイラもただのんびりしてたわけじゃねぇ。今なら…やれるぜよ!」
鰤子「えっ…そ、その篭手は…!」
戦仕「そう、この「雷神の篭手」の力をもってすれば」

鰤子「こ、婚約腕輪…!?」
戦仕はグーで殴った。

 

修練の章:戦仕編〔2〕
その後、王女から逃げ続ける毎日を送っていると、ふいに空間が歪んだんぜよ。
んで、気づけば元の世界に…。状況はよくわかんねぇが、なんにせよ救われたわ!
戦仕「さーて、じゃあ早速盗子サンを探しに行くかな!待ってろよ盗子サ…」
声「おっとぉ、そりゃあダメだ。今からお前には、壮絶な試練が待ってるもんでなぁ。」
総大将が現れた。
戦仕「えっ…お、お師さん!?なんでお師さんが地球に…!?」
総大将「ま、緊急事態ってやつよ。 だからお前を強くする。死の一歩先までな。」
戦仕「いや、一歩「手前」までにしてくれよ!それは「修行」じゃなく「処刑」ぜよ!」
総大将「今回ばかりは余裕無ぇ状況でよぉ、お前への教えは…これで最後かもな。」
戦仕「どっちが死ぬ方向で話してるのかによって意味が全然違うが…。」
総大将「あ〜、まぁどっちもだな。それほどヤベェ状況だっつーことよ。」
戦仕「そ、そんな事態かよ…。まさか噂の神さんどもが大暴れしてんのか!?」
総大将「悪ぃが俺は独身だ。」
戦仕「誰もアンタのカミさんの話はしてねぇが…まぁモテねぇ理由はわかるぜよ。」
総大将「さてと…んじゃまぁ始めるかねぇ。どんだけ成長してるか…楽しみだぜ。」
戦仕「お、オウ!任せろ見せてやぶふっ!!
戦仕は処刑されかけた。

 

修練の章:戦仕編〔3〕
お師さんはやっぱし強ぇ、まだオイラが敵う相手じゃねぇぜよ。けど、近づきてぇ…!
戦仕「ゼェ、ゼェ、ちくしょう…!オイラじゃ…オイラじゃダメなのかよ…!」
総大将「フッ、いや?そう悪かねぇよ。その篭手もあるしなぁ、地力は十分さ。」
戦仕「ほ、ホントかよ!?まだやってける道はあるって意味なのか!?」
総大将「あとは技…まぁ取っておきを仕込んでやるよ、ウチの「究極奥義」をよぉ。」
戦仕「究極…あの伝説の技を、ついに教えてもらえんのか!やったぜぇ!」
総大将「だがよ、ハンパは許さねぇぜ?例えば女は殴れねぇとか甘ったれたこと…」
戦仕「それはもう大丈夫ぜよ。禁はこの前破っちまった…もうどうにでもなれぜよ!」
総大将「そりゃ堕ちる時はとことん堕ちる奴の発想だぞそれ。やっぱヤメとくか?」
戦仕「もう立ち止まらねぇ!立ちはだかる壁は、この拳で全部ブチ砕いてやる!!」

〜その頃〜
兵士「だ、大魔王様!自分を「女神」とほざく不届きな輩が…!超不届き者が…!」
大魔王「ん…?あ〜、そういうことね。 いや、いいんだよ彼女で。入れてあげて。」
兵士「いや、ですがしかし…!え、“アレ”が…女神…!?」

鰤子「やっほー☆ ひっさしぶり〜救世主ちゃん♪」
JAR○が動いた。

 

外伝(参)