第八章

 

4-121:本物〔14歳:LEVEL40〕
暗殺美のピンチに駆けつけたのは、変わり果ててしまった賢二だった。
オロチ「ど…ドヘンタイ?この状況で冗談を言うとは余裕だな小僧。」
賢二「冗談なんかじゃないですよ。まぁなんというか、「目覚めた」というやつです。」
オロチ「よくわからぬが、実力者なのは確か…全力で討ち取るとしよう。」
賢二「悪いけど男性には用が無いんですよ。死んじゃってください。」
オロチ「ムッ…失礼だな貴様、この僕が男に見えるとでも?」
賢二「オーケーしょうがない、ならば揉んで納得しようか。」
オロチ「しょうがないのは貴様の脳だ!しょ、初対面の女にいきなり何を言う!?」
賢二「か、片乳だけ!片乳だけでいいから!いや、後生だからぼふっ!!
暗殺美、怒りの一撃!
賢二は2・3回転して壁にメリ込んだ。
暗殺美「あ、アンタ誰さ!?その賢二君らしからぬセリフのオンパレードは何さ!?」
オロチ「なっ、ニセモノなのか!?いや、何が本物かをまず知らぬが…!」
賢二「…いいや、本物だよ。拙者は本物の…ド変態だ!!」
確かにそこは揺るぎなかった。

 

4-122:欲望〔14歳:LEVEL40〕
よく思い返せば最初からだが、賢二は全然賢二じゃなかった。
暗殺美「思い出したさ、さっきの流れ…!アンタ「ウザ界」にいた変態仙人さ!」
賢二「む?おぉ!どこかで見た乳だと思えば、そのサイズにして七十…」
暗殺美「そ、それ以上言ったら二度と覚めない夢を見ることになるさ!」
賢二「よし、じゃあ揉んで良いな。 よく言うだろう?「乳繰り合うも多生の縁」と。」
暗殺美「袖振り合えや!勝手に自分の都合のいい方に持ってくなさこの変態!」
賢二「違う!ド変態だっ!!」
暗殺美「だ…だからその顔でそういうセリフはヤメろって言ってんのさー!」
オロチ「チッ…どこまでもフザけた小僧だ、バカにしおって…。早々に殺す!」
賢二「ほぉ、拙者を殺すと…?素晴らしい、殺せるもんなら…揉ませてみぃー!!」
偽賢二はオッパイ仙人に戻った。

暗殺美は身構えた。
オロチはどうしていいかわからない。

 

4-123:実力〔14歳:LEVEL40〕
そして真の姿を現したオッパイ仙人。
辺りは微妙な空気に包まれた。
暗殺美「やっぱりアンタだったのかさ!って、なんで賢二君のカッコしてんのさ!?」
乳爺「小僧はまだ修行途中でのぉ。仕方なく師匠の拙者が出向いて乳揉みたい。」
暗殺美「アンタが師!?こ、今度会ったとき少しでも影響受けてたらアンタ殺すさ!」
オロチ「その前に、僕が殺すっ! やれぃパジリスキュ!!」
乳爺「ほぉ、また随分と懐かしい珍獣を連れとるね。 ま、拙者の敵ではないがの。」
大蛇「zzz…。」
オロチ「な…にぃ…!?オイ、なぜ寝ている!?起きろパジリスキュ!」
乳爺「氷雪系魔法〔氷点下〕…。まぁ蛇ごときを冬眠させるにはこれで十分だわい。」
オロチ「い、いつの間に…! そうか、わざとフザけた振る舞いで敵を油断させ…」
乳爺「違う!ガチだっ!!」
オロチ「くっ…ふぅ、いかんいかん。僕としたことが先ほどから少し取り乱しすぎだ。」
暗殺美「いや、それが人として正常なリアクションさ。」
オロチ「冷静に、慎重に…貴様を葬ろう。どれだけ時間がかかろうともな。」
乳爺「やれやれ仕方ない。長期戦はちと困るが…少しばかり、揉んでやるかのぉ。」
もちろん卑猥な意味で。

 

4-124:呆然〔14歳:LEVEL40〕
んで、揉むか揉まれるかの壮絶なバトルが始まった。
オロチ「くっ、なんという奴だ…!僕の攻撃を全て、あらゆる魔法で…!」
乳爺「カハッハー!悪いのぉ小娘、これでも「大魔導士」とも呼ばれとってのぉ。」
暗殺美「なぜそっちをメインに名乗らないのか疑問でならないさ。」
オロチ「バカな…!あらゆる魔法を極めた者のみに与えられる名を…だと…!?」
乳爺「いつの世も、真実というのは往々にして残酷なものだよ。」
暗殺美「自覚はあるようでなによりさ。」
オロチ「恐らく「仙人」という名もダテではないのだろう。貴様、何百年生きている?」
乳爺「三千年だわい。」
オロチ「こ、ことごとく規格外な…! フッ、だがいい、その長き人生も…」
大蛇「シャアアアア!!」
乳爺「むっ、やれやれ目覚めおったか。さすがは伝説に数えられし化け物よ。」
オロチ「ここまでだっ! いくぞパジリスキュ、「装備化」!!」
大蛇は姿を変え、オロチの鎧と化した。
乳爺「なっ、なんてこったい…!」
オロチ「フッ、どうだ怖ろしかろう?これぞ、我が究極の装備…「蛇王の鎧」!」

乳爺「露出が減った…!」
オロチはヒザから崩れ落ちた。

 

4-125:心折〔14歳:LEVEL40〕
そこから先は、大体こんな感じ。
オロチ「食らえぃ、「毒蛇の剛拳」!「縞蛇の螺旋撃」!「鎖蛇の絞首掌」!!」
ドガシッ!ジャリッ!ギュゥウウウウ!
乳爺「おっとっと、うおっと!危ないのぉ、全部食らってもうたぶへぇええ!(吐血)」
暗殺美「なんで一見余裕に見せつつ食らってんのさ!?アンタ何がしたいのさ!?」
乳爺「隙あらば揉む…!そのために生きてきたと言っても過言ではぶぅ!(吐血)」
暗殺美「命懸けでアホやんなさ! って、大袈裟に吐きすぎじゃないかさ…?」
乳爺「ふむ…ま、長生きしすぎたツケだの。もはや戦闘には体がついてこんのだ。」
暗殺美「アタシらもアンタにはついてけてないさ。」
乳爺「逃げるがよい小娘。倒せはしまいが、心を折るくらいはできるだろうさ。」
暗殺美「アンタ死ぬ気かさ?…の前に、どう折る気かによっては敵の方が心配さ。」
乳爺「死にはせんさ…いや、死ねるなら、それはそれで本望よ!行けぃ!!」
暗殺美はオロチを見捨てた。

 

4-126:看板〔14歳:LEVEL40〕
商南と無職と共に、俺はまたフラフラと歩いていた。さすがは遊園地…無駄に広い。
だがそういえば、「Death忍ランド」という割にどこにも「忍」らしきものが見えない。
「Death」だけは無駄に溢れてるが…いや、それもこの施設とは関係ない出来事だ。
そう考えると、なんなんだここは。思いっきり看板に偽りアリじゃないか。許せんな。
いや、だがまぁ…世の中そんなもんなのかもしれんな。 所詮、名前は名前か。
その頃―――
〜崩落園遊園地〜
ズゴゴゴゴゴゴ…(揺)


ズドォオオオオオオオオン!!(崩)
そうでもなかった。

 

4-127:包囲〔14歳:LEVEL40〕
それは、崩落園の崩落数分前のこと…。
戦仕「ゼェ、ゼェ…マジかよ…!な、なんぜよこの凄まじい状況はよぉ…!」
葉沙香「ハハッ、形勢逆転だなぁ。だが手は出すんじゃねーぞ?邪魔したら殺す。」
苦怨「ま、邪魔する気はありませんよ。僕もそれなりに消耗していますしね。」
帝雅「弱者をいたぶるのは「皇帝」の名誉を汚す。私も傍観にとどめよう。」
戦仕「ッ!! へぇ、言ってくれるじゃねーの。オイラが弱者…?ざけんなよっ!!」
バチッ…バチバチバチィイイ!(電)
戦仕の体から電気的な何かがほとばしった。
葉沙香「なっ!?テメェ、まだそんな奥の手を隠してやがったのかっ!」
戦仕「いや、まぁこの「雷神の篭手」…ぶっちゃけまだ制御がきかねぇんぜよ。」
葉沙香「あ゛?ギャハハッ、なんだよ使いこなせてねぇのかよビビらせやがって!」
戦仕「ドアノブ握ると、こう、バチッと…!」
葉沙香「ちっさ!! ナメてんのかテメェ!?そんなんにビビるアホがどこに…」
土男流「ぐぉー!か、考えただけで痛いぜー!」
忍美「し、しのみんも!しのみんも負けじと痛いのだっ!」
戦仕「フゥ…さーて、じゃあいくぜ? 死ぬ気でブチのめすぜよ、アンタら5人!!」
土男流も勘定に入った。

 

4-128:背水〔14歳:LEVEL40〕
周りを囲まれ、絶体絶命な感じの戦仕は、背水の覚悟で大暴れしていた。
戦仕「うぉ…うぉおおおおっ!武神我流奥義、「雷帝ビリビリ拳」!!」
葉沙香「ぬぐっ!ぐぉおおお…そ、そんなフザけた名前の技に…負けるかよぉ…!」
苦怨「あらら、苦戦してるようですねぇ葉沙香さん。手助けが必要ですか?」
葉沙香「ざけんじゃねぇ!手ぇ出したらテメェ、靴底にガムくっつけるぞゴルァ!」
苦怨「ば、バーサーカーの割にスケールの小さい嫌がらせを…。」
土男流「うぉー!スゴいぜあの雷の人!あの勢いなら全員倒せそうなんだー!」
戦仕「オイラは何があっても生き延びるぜよ!もう一度盗子サンに、会うまでは!」
帝雅「ッ!!? 少年、キミは…塔子を知っているのかね?」
戦仕「あ゛?アンタこそ盗子サンの何ぜよ?盗子サンは…オイラの女神ぜぶふっ!
帝雅が戦仕を蹴り飛ばした。
葉沙香「なっ!? テメェ、邪魔してんじゃねーよクソがぁ!!」
帝雅「すまないが少々事情が変わった。娘に群がるハエは…私が全て駆除する。」
盗子はウ○コ扱いだ。

 

4-129:提案〔14歳:LEVEL40〕
「トウコ」と聞いて急にヤル気になった帝雅。
おかげで戦仕は死にそうな状況に追い込まれてしまった。
戦仕「げほっ、ぐほっ!む、娘…だぁ!?ウソぜよ、盗子サンがオメェなんかの…!」
帝雅「塔子の居場所…知っているなら話したまえ。そうすれば楽に殺してくれよう。」
戦仕「フッ…オイラ、無駄口は嫌いなんぜよ。男はやっぱ…「拳」で語るモンぜよ!」
総大将「ハッハッハ!よく言ったぁ戦仕、相変わらず暑苦しいが嫌いじゃねぇぜ!」
なんと!総大将が現れた。
ついでに族長も現れた。
苦怨「ば、バカな…!アナタは確かにあの時…!」
族長「ブハハッ!まぁ見だ目通りのタフさがウリだでなぁ。そう簡単にゃ死なんべ。」
総大将「俺はこう見えて繊細なんだが…ま、こう弟子にカッコ付けられちゃ…なぁ?」
帝雅「…アレを受けて生きていようとはな。やはり掘り起こして確認すべきだった。」
総大将「だがまぁもう瀕死だ。かったりぃしジャンケンで決着ってのはダメか?」
忍美「苦怨様苦怨様!この人頭おかしいのだ!緊張感もへったくれも無いのだ!」
帝雅「フン、悪いが同じ轍は踏まん主義でね。」
土男流「でも意外にも一回踏んでるっぽいぜー!」
総大将「いやいや拒否権は無ぇんだわ。 この鋼の「グー」で、俺の勝ちだ。」
壮絶なジャンケン大会が始まる。

 

4-130:伝授〔14歳:LEVEL40〕
その後、数多の「グー」が乱れ飛び―――
葉沙香「ぐぅっ!な、なんだよこのオヤジ…!なんでそんな体でそんな動きが…!」
帝雅「くっ、化け物め…!」
総大将「ハッハー!どうよ、痛々しいだろぉ!?ぶばっ!(吐血)」
忍美「なんでこの人血を吐きながら自慢げなのかわからないのだ!怖いのだ!」
族長「おっど、オデも負げでらんねなや。もっとこう、ブバッと…ぶばっ!(吐血)」
土男流「勝負の方法が間違ってるんだー!それだと勝った方が死ぬんだー!」
戦仕「た、頼むから無理しねぇでくれお師さん!アンタが死んじまったら…!」
総大将「あ゛?何言ってんだテメェ、もうダメに決まってんだろ。普通に死ぬぞ俺ら。」
戦仕「えぇっ!?なんぜよそのアッサリしまくりな死亡宣言!?」
総大将「だがまぁ、オメェは別よ。 生きて…凱空のガキと組んで、そして勝てや。」
戦仕「なっ…い、イヤぜよ!オイラまだ、アンタに教わりたいことが山ほど…!」
総大将「心配すんな、もう大抵教えてあらぁ。あぁ、んじゃまぁ最後に一つだけ…」
戦仕「な、なんぜよ!?何かとっておきの技とか…!?」
総大将「「拳」で語るなんざガキの発想よ。大人の男はなぁ…「背中」で、語るんだ。」
葉沙香「ギャーギャーうっせぇんだよテメェらぁ!!」
苦怨「今度こそトドメといきますか…。いでよ、「破壊神」!」
族長「さぁで、やっだるがねぇ!やっば腕の一本ぐれぇは欲しいなや!」
帝雅「フンッ、笑止!!」
戦仕「お師さぁーーーん!!」
そして辺りは崩落した。

 

4-131:取引〔14歳:LEVEL40〕
しばらくフラフラしていると、道端で倒れている暗殺美を発見した。眠っているようだ。
しかも、なにやら片足が石と化している。これは面白い、放っておく手は無いな。
勇者「というわけで商南、漬物業者に知り合いはいないか?」
商南「どんだけ酔狂ならこない厄介なオプション付いた漬物石を欲しがんねん?」
無職「いや、普通はまず心配とかする気がするですが…。」
勇者「フン、「普通」なんてのは無個性な奴らが自分を守るために作った言葉よ!」
無職「裏を返せば「個性」って言葉もそうかと…。」
暗殺美「うぅ…フゥ、やれやれさ。寝覚めに見るのがアンタの顔とか…最悪さ。」
勇者「よぉ暗殺美、石化とはまた斬新なファッションだが多分その時代は来ない。」
暗殺美「私としても流行らないことを祈ってやまないさ。ってか誰か治せや。」
商南「ん〜…すまんけど何も無さそやねぇ。その手のタイプは「呪い」が多いねん。」
暗殺美「なっ…!?じゃ、じゃあ私は一生このままって意味かさ…!?」
勇者「いや、そうでもないぜ?奴ならば恐らく…って感じの奴をさっき見かけたぞ。」
暗殺美「まさかアンタに頼る日が来るとは思わなかったさ。」
勇者「フッ、よもや貴様…この俺が貴様ごときのために動くとか思ってないよなぁ?」
暗殺美「くっ…ひ、姫との間を取り持つさ!」
勇者「却下。貴様なんぞがあの姫ちゃんを導けるとは到底思えん。」
暗殺美「じゃあ、邪魔な盗子を亡き者にするさ!」
勇者「それは俺の趣味だ。 ま、賢二相手なら考えんでもないがな。」
暗殺美「へ?賢二…君が、何なのさ? ハッ、まさか殺せとか…!?」

勇者「告れ♪」
暗殺美「Σ( ̄□ ̄;)!?」
勇者は笑顔が素敵だ。

 

4-132:兵器〔14歳:LEVEL40〕

最近楽しいことが無くて退屈だったこともあり、暗殺美をイジめて楽しむことにした。
結果には興味なんて無いが、その過程でもだえ苦しむ暗殺美の姿は楽しそうだ。
暗殺美「な、な、ななな何言ってんのさアンタ!?アンタ気は確かかさ!?」
勇者「次に会った時な。もし言わなかったら回覧板に載せて世界中回すからな。」
暗殺美「だからなんで…!わ、私はあんなの、別に好きでもなんでも…ないし…。」
勇者「それならそれで面白い。」
暗殺美「お…鬼ぃーーー!!イヤーーーン!!」
勇者「おっとそうだ、大事なことを忘れてたぜ。 オイ商南、鼻栓をくれ。」
商南「ん?なんやよーわからへんけど…まぁええわ。5銀(約5万円)な。」
無職「高っ!って、え!もしやそういう目的地です!?あ、じゃあワチにもお一つ!」
商南「ほな10銀。」
無職「なぜに倍額っ!?」
商南「せやけどなんで急に鼻栓やねん?なんかあったんか?」
勇者「ん?あぁ、なぜだかよくわからんが…妙な鼻騒ぎがするんだ。」
商南「確かにその騒ぎは妙やけども…って、ぐふっ! ホンマや、ごっつクサッ!」
無職「か、花壇の花が…枯れてる…! これは、大佐さんの技…いや、ワキ?」

ワキだった。

 

4-133:交渉〔14歳:LEVEL40〕
ニオイのキツい方へ向かって戻ってみると、そこには 召々がグッタリ転がっていた。
よくよく考えたら鼻栓買っても使えない半透明な俺は、仕方なく手で塞い…クサッ!
勇者「鼻塞いでこの刺激臭とは…。 そしてそんな場に無防備で…アホか貴様?」
召々「こ…好奇心が…。まさか好奇心がこんな結果…招いちゃうとか…くふぅ!
無職「お、お気を確かにです!落ち着いて、気を鎮めて、えっと、あ!深呼吸!」
商南「いや、殺す気かいアンタ。」
勇者「にしても…少々、意外な展開だったな。」

解樹「フッ…そうか?」
なんと!解樹が勝ち残っていた。
大佐は物言わぬ汚物と化していた。
無職「そ、そんな…!軍の中でも指折りのニオ…強さだった大佐さんが…!」
解樹「だろうな、メチャクチャ苦労したぜ。おかげで嗅覚は完全に死んだわ。」
勇者「ところで解樹よ、貴様に呪解を頼みたいんだが聞いてくれるかコラ?」
解樹「あん?何言ってんだよ、悪ぃが俺は何の得にもならねぇことは…」
勇者「お前、「断末魔」って呪いに興味は無いか?」
解樹「ッ!!? て、テメェ、その名をどこで…!?」
勇者「どこでも何も、俺の本体は今それを馴染ませてる真っ最中だ。気になるか?」
解樹「…ああ、是非手に入れてぇもんだわ。そのためなら手段は問わねぇよ。」
勇者「フッ、ならば言うことを聞け。さすれば今度貴様の前で、存分に暴れてやる!」
言うこと聞こうが聞くまいが。

 

4-134:往生〔14歳:LEVEL40〕
その頃―――。
オロチ「・・・・・・・・。」
乳爺「ハァ…ハァ…な、なんてことだ…なんたる…ことよ…!」
オロチ「・・・・・・・・。」
乳爺「まさか…まさか攻撃の最中…手が滑り、胸元に手が入るとは…!!」
オロチ「ッ!!!!!」
乳爺「生乳…そうかあれが、あれが!生・乳・の・感・触・か!!」
オロチ「くわぁあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!ぼ、ぼぼ僕としたことが…なんたる不覚…!」
乳爺「これで…呪いが解けるわい…。そうか…拙者はやっと…死ねるのか…。」
オロチ「え!そんなことで解かれる呪いなんて…って、体が透けているだと…!?」
乳爺「もはや!我が生涯に、一・片・の・悔・い・Aカップか…。」
オロチ「悔やむな失敬な!そ、それにまだ世にはAAカップとかそういう領域も…!」
乳爺「あれはあれでロマン。」
オロチ「死ねぇええええええ!!死んじゃええええええ!!」
乳爺「成すべきは成した…後は任せるぞい、我が…愛弟子よ……。」
オロチは泣きながら帰った。

 

4-135:陥落〔14歳:LEVEL40〕
その後、暗殺美を治した解樹は鼻が痛いからと帰り、俺達の方も適当に別れた。
結局、央遠ら以外倒せてないという情けない状況。どうせ崩落園も似た感じだろう。
恐らく秋になったら生まれ変わった俺が全員狩るわけだが、あまり多いと面倒だ。
まぁまだ時間はあるし、のんびりとうまい方法を考えるとするか。爆弾的な何かとか。
だが、その頃―――
〜帝都:帝城〜
洗馬巣「ぐっ…お、おのれ…!この、裏切り者…め…!」
ドシュッ!(刺)
夜玄「さて…では最期に、何か遺したい言葉はありますか?芋子…様。」

芋子「ポ、ポテ…ト……(ガクッ)」


大魔王「ハァ、ガッカリだねぇ簡単すぎて。つまんないし、もう…滅ぼしちゃおっか。」
勇者は裏をかかれた。

 

外伝(肆)