外伝(肆) |
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外伝:勇者凱空V〔1〕
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私の名は「凱空」…いや、今はただの父親でしかない。過去と共に名は捨てた。 これからは愛する息子「勇者」と共に、のんびりと幸せに、基本的に何もしないのだ。 父「ふぅ〜…。はぁ〜…。」 勇者「スー…スピー…。」 父「はふぅ〜…あぁなんて可愛いんだラブリー息子よ!もう目に入れても痛いっ!」 |
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父「ぐぅおああああああ!! な、なんてことだ!まだ愛が足りんというのか…!?」 凶死「フッ…おやおや、かつて最強と言われたアナタも愛息子にはタジタジですか。」 父「ん?おぉ凶死か、久しいな。 どうだ、お前も眼球に鞭打ってみる気はないか?」 凶死「いえいえ、“私の”は凶器ですから。下手すると息子さんの指が溶けますよ。」 父「そうだったな…。で、こんな夜更けに何の用だ?夜這いなら日を改めて…」 凶死「時が来ました。かつての約束を…果たしていただくべき時が。」 父「…そうか。」 何だったか。 |
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外伝:勇者凱空V〔2〕 | |
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夜中に突然凶死が訪ねて来て、「暗黒神」討伐のため共に旅立つよう頼まれた。 すっかり忘れていた話だが、約束だから仕方ない。明日の朝、発つことにしよう。 父「しばらく留守にする。悪いがその間、勇者の世話は頼んだぞ。」 義母「えぇ〜?超めんどくさいってゆ〜かぁ〜。」 父「帰りにハニーの…終の墓を作ってくるつもりだ。出不精の私には良い機会だ。」 義母「…ふ〜ん。ま、いいんじゃな〜い? 姉さんも、喜ぶわ…。」 父「少し…散歩してくる。」 |
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父「ふぅ、この景色もしばらく見納めか…。また戻って来られれば良いのだが…」 占い師「しばし待たれい勇敢なる者よ。そして心して聞くがいい。」 父「む?なんだお前は?悪いが私は占いの類なんぞ全く信じんぞ。」 占い師「明日の運勢は「大凶」。」 父「なんてこった!!」 占い師「この先…汝は、後の世界を左右する、重大な選択を迫られるであろう。」 父「なっ、世界の洗濯…!?そんなクリーニング屋もビックリな状況に!?」 占い師「どちらを選ぶかは汝次第。よく考え決めることだ、世の命運を握る者よ。」 父「フッ、やれやれ…悪いがそんな話に乗せられるほど、私はマヌケじゃないぞ。」 占い師「明後日は「大吉」。」 父「イェーーイ!!」 |
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外伝:勇者凱空V〔3〕 | |
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妙な占い師に出会った。だが気づけばいなかった。一体何者なん…まぁいいか。 〜翌朝〜 父「ぼちぼち出航だが、敵はどこにいるんだ?長らく消息が掴めなかった奴だろ?」 凶死「聞いたらなんでも教えてもらえると思ったら大間違いですよ。」 父「私の立ち位置はどうなってるんだ。お願いされてる側なんじゃないのか。」 凶死「人に媚びへつらうくらいなら、私は死を選びますよ相手の。」 父「って私のか!それは死んでも誇りを守ろうとする男のセリフじゃないのか!?」 凶死「さあさあ、もうじき搬入の時間ですよ。早く入ってくださいな。」 父「ん?あぁそうだな。やはり船旅はミカン箱に限る…ってオイ!え、なんで!?」 凶死「交通費の節約ですが何か?」 父「何か?じゃない!どこの世界に「勇者」を「郵送」する奴が…うわ、何をする!?」 凶死「う〜ん、入りませんねぇ…関節外しますね〜。」 父「ちょっ…!」 |
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外伝:勇者凱空V〔4〕 | |
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凶死に無理矢理ダンボールに押し込められ、大陸へと郵送されること数日。 だが途中で船が難破してしまい、気づけば私は海岸へと打ち上げられていた。 父「う〜む…ここはどこだろう?海だというのは死ぬほど味わったんだが…むっ?」 男「よぉ、どうしたニィちゃん?夏だからって服着て泳ぐのは頑張りすぎだろ。」 |
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父「違う!私は兄じゃない、一人っ子だ!」 男「え、いや、お前んとこの家族構成は凄まじくどうでもいいんだが。」 父「ところで貴様は誰だ?いや、そんなことよりここはどこだ?」 男「ん、ここか?ここは「ニュグラ島」…最古の火山「メルパ山」で有名な島だな。」 父「おぉ、あの「噴火したら世界が滅びる」でお馴染みのメルパ山か!初めてだ!」 男「へぇ〜そりゃ良かったな。 んじゃどうだ?もっとオモロイもん見せてやろうか?」 父「ホントか!?是非とも見せてくれ!山か?山に関係する感じか!?」 男「ああ、噴火させんだ。」 父「なに!?そりゃスゴい!」 |
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外伝:勇者凱空V〔5〕 | |
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流れ着いた海岸で、謎の男に出会った。なにやら火山を噴火させるとか違うとか。 父「火山を噴火させるとはまた随分と派手な話だが、なぜそんなことを?趣味か?」 男「この星のどこかに、殺したい奴がいる。だが場所も知らんし戦っても勝てねぇ。」 父「なるほど、だから星ごと消す…ってわけか。お前…」 男「フン、どうせ卑怯だとか言いてぇんだろ?いいんだよ手段は!勝てりゃあよぉ!」 父「お前、頭いいな。」 男「って褒めるのか!オイオイ未だかつてその反応は無かったぜオイ!」 父「ん?いや〜私も手段は選ぶなと言われ派遣された身でな、気持ちはわかる。」 男「なんだ、お前も敵がいんのか。じゃあ丁度いいじゃねーか、そいつも死ぬよ。」 父「おぉ、そうか気づかなかった!そうだよな、世界が滅ぶんだもんなぁ!」 男「そうさ!俺の敵もお前の敵も、ついでに他の奴らもみんな星ごとドッカーンさ!」 父「そうかドッカーンか私も!」 男「そうさドッカーンさ俺も!」 二人「Σ( ̄□ ̄;)!!」 |
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外伝:勇者凱空V〔6〕 | |
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謎の男の火山噴火計画は根本に大きな穴があった。みんな死んだら意味が無い。 男「チッ、やれやれ盲点だったな…こりゃ作戦の練り直しが必要だ。」 父「横着をせず実力でなんとかしろという意味かもしれんな。これからどうする?」 男「ま、力を得るまでは地味に過ごすよ。奴に…「マオ」に見つからねぇようにな。」 父「マオ…?どこかで聞いた名だな。もしかしたら会ったことのある奴かもしれん。」 男「あ〜まぁ有名な野郎だし名は通ってるかもな。お前の敵は聞いた名か?」 父「うむ、忘れた。」 男「軽く同志と思ってた自分が恥ずかしいよオイ…。」 父「友の敵でな。会ったことはないが…すこぶる悪く、そして強いらしい。」 男「そういうお前もかなり強いな。見た目や態度じゃ計れん力を秘めてると見たぜ。」 父「昔の話だ。今はただの父さん、それ以上でも以下でもない。」 男「マオを倒したら、次は世界を獲りにいく。その時にまた会うかもしれねぇな。」 父「次は敵か…因果な縁だが面白い。名を聞いておこうか。」 男「俺か?俺は「嗟嘆」だ。」 |
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外伝:勇者凱空V〔7〕 | |
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謎の男「嗟嘆」と別れ、火山島でのんびりとしていると、凶死が迎えに来てくれた。 だが嗟嘆の話をすると、珍しく動揺した後に襲い掛かってきたのでかなり怖かった。 父「いや、ホントなんというか、申し訳ない。」 凶死「申し訳ないじゃ済まないから私の周りは死人が絶えないんですよまったく。」 父「そ、そういえば次は西に向かうと言っていた。今ならまだ追えるかもしれん。」 凶死「追えなかったら人生を「終える」ことになりますので。」 父「わかっている。この父さん、同じ過ちは二度と…むっ?」 声「勇者様ーー!ゆ、勇者様ぁーー!!」 |
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父「その服は帝都の…。どうしたんだ?基本的に何もする気は無いが話は聞くぞ。」 忍「大変です、すぐ来てください!帝都が、「五錬邪」と名乗る輩に襲撃されて…!」 父「なっ、五錬邪だと!?まさかアイツらが…!?」 凶死「ダメですよ凱空さん、彼を討てるのは…アナタしかいないのですから。」 父「くっ…!」 |
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外伝:勇者凱空V〔8〕
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〜帝都:チュシン〜 兵士「第三防衛線が突破されました!危険です皇子様、お逃げください!」 皇子「私は「天帝」として、逃げるわけにはいきませんの。ここで迎え撃ちます。」 洗馬巣「む、無茶です皇子様!敵には洗脳術士がいるらしく、こちらの兵力は…!」 皇子「いいえ逃げませんの。でもこの子は…「塔子」だけは…。 「美盗(みと)」!」 美盗「ハッ、ここに!我ら「帝都隠密部隊」、全力をもってお二人をお守りします!」 皇子「アナタはこの子を連れて「カクリ島」へ逃げてほしいの。あの島ならきっと…。」 美盗「えっ!?し、しかし皇子様…!」 皇子「ゴメンなさいね美盗、でも私のワガママ…許してほしいの。」 美盗「いや、遠くてめんどいなぁと。」 皇子「ワガママは許しませんの!!」 美盗「ですが皇子様、この状況では敵に気づかれず城を出るのは困難かと…。」 武史「なら俺がオトリになる!これでも一族の長子だ、その位の役には見合うさ。」 皇子「た、武ちゃん!?ダメですの!そんな危ないマネなんて…!」 武史「気にしないでくれ叔母さん。俺にとっちゃアンタは親で、塔子は…妹なんだ!」 |
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外伝:勇者凱空V〔9〕
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〜帝城:第四防衛線〜 ズガァアアアアアン! 兵士A「ぐわぁああああああ!!」 群青錬邪「ギャハハハ!これが最強と名高い帝都の部隊の実力かぁオイ!?」 剛三「チッ、なんだコリャ…!?誰かに脳をイジられるような感覚…!集中できん!」 兵士B「死…ネ…。死ねやクソ昭二隊長ぉおおおおお!ぐふっ!」 昭二「むぅマズいな、耐えているのは隊長格のみか…!味方も敵とは分が悪い!」 桃錬邪「フン、往生際の悪い奴がまだ残ってるみたいだねぇ。さっさと死ねよ!」 群青「ウゼェ奴はブッ殺せ!まぁウザくねぇ奴もだがな!ギャハハハぐわっ!」 桃錬邪「なっ…!?」 副長「まず一人…。色の戦士を殲滅すれば、恐らく状況は打開できると見ました。」 剛三「おぉ副長! どうだ女、仲間は虫の息だぞ!助けんでいいのか!?」 桃錬邪「なんで?」 群青「!!?」 〜帝城:最終防衛線〜 赤錬邪「うぐっ!こ、この防御の戦士である俺を…!?貴様、何者…ぐはぁ…!」 男「俺は「皇太郎」、皇族の長兄にして守護隊の「総長」だ。雑魚は寝てやがれ。」 黒錬邪「スピーー…。」 総長「ってホントに寝るな!つか貴様は強いだろ!?かもし出すオーラが違うし!」 黒錬邪「…悪いな、なぜかは知らんが俺は戦わねばならんらしい。死んでくれ。」 総長「断る!! 俺は生き、そして皇子を守る!皇子は…俺が幸せにするんだ!」 |
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外伝:勇者凱空V〔10〕
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珍しく真剣に悩んだ末に私は、他に頼るアテの無い方…暗黒神を追う道を選んだ。 帝都には最強の部隊がいる、だからきっとなんとかなる…そう思っていたのだが…。 〜帝都:チュシン〜 父「酷いな…まさかこんなことになるとは…。あの時こっちを選んでいれば…!」 凶死「神聖なる帝都を襲うなんて、とんでもない輩ですね…。」 父「いや、お前は4つでやってるが。」 女「が、凱空…先輩?」 |
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父「なっ!?き、貴様…黄錬邪!! まだ捕まって…いやいい、とりあえず討つ!」 洗馬巣「いえ、その方は敵ではありません凱空殿!むしろ助けてくださったお方!」 父「洗馬巣…! そ、そうだったのか、すまん。そうかお前だけは正気だったか…。」 春菜「でも止め切れませんでした…。 ところで先輩は、今までどうして…?」 父「暗黒神を追っていた。なんとか始末できたが…間に合わなかった。状況は?」 洗馬巣「皇太郎様の命を賭した奮闘もあり、五錬邪は最終防衛線で…ですが…。」 父「で、ですが何だ!?早く言ってくれ!ぼちぼちシリアスモードに限界が!」 洗馬巣「ですが皇子様は、何者かの手に掛かり…私が見つけた時には、もう…。」 父「なっ、皇子が!?あの皇子が、死んだ…だとぉ!?バカなっ!!」 春菜「・・・・・・・・。」 洗馬巣「皇子様から、コレを…。頼れるのはアナタだけと、おっしゃっておりました。」 父「手紙…遺書…か?」 手紙『塔子をカクリ島に送りました。娘を、よろしくお願いします。』 わかったぞ皇子…お前の忘れ形見、必ず私が守ってみせる! |
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外伝:チョメ太郎が行く〔1〕 | |
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チュピパプ。ピパポプペ…ポペペパピプ、プピパピペップ、プパポピペ…ポピュッパ! 〜エリン大陸:ナナヒバ村〜 チョメ「プー…パプー…。」 村人「ん…?どうしたんだいキミ、迷子にでもなったのかな?」 チョメ「ポプー…。」 村人「おや違うかい。じゃあ怪我でもしてるとか?だったら早く手当てを…」 チョメ「ポププー…。」 村人「それも違うか…。あ、もしかして、お腹がすいているのかな?」 チョメ「ポピュッパー!!」 村人「そうかいそうかい。じゃあウチにおいで、美味しい夕飯をごちそうしよう。」 |
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外伝:チョメ太郎が行く〔2〕 | |
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ピパポ、ピパポップペパプ、ポポポペ?ピパプピップペプ、ポパピペプ…ポピュッパ! 〜ギマイ大陸:チャッダ村〜 チョメ「プー…パプー…。」 村人「ん…?どうしたんだいキミ、迷子にでもなったのかな?」 チョメ「ポプー…。」 村人「おや違うかい。じゃあ怪我でもしてるとか?だったら早く手当てを…」 チョメ「ポププー…。」 村人「それも違うか…。あ、もしかして、お風呂に入りたいとか?」 チョメ「ポピュッパー!!」 村人「そうかいそうかい。じゃあウチにおいで、温かい風呂を沸かしてあげよう。」 |
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外伝:チョメ太郎が行く〔3〕 | |
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プップペパポプ、ペパプピポプ。ペップペプピプ、ペパパポポピパプ…ポピュッパ! 〜タケブ大陸:ダナサユ村〜 村人A「お願いです「村神」様、助けてください!村が…村が魔人に襲われて…!」 村人B「お助けください村神様!人間の我らではもはや勝ち目は…!」 チョメ「…ポピュ?」 村人A「なっ、なんだアレは!?神社の奥から…ま、まさか!村神様の化身!?」 チョメ「ポ…?ポ、ポピュッパ!」 村人B「おぉまことですか!それでは、もしや我らを助けに…!?」 チョメ「ポピュッパー!!」 村人A「やったー! さぁコチラです村神様、早く村へ!魔人をお願いします!」 |
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外伝:チョメ太郎が行く〔4〕 | |
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ポポポップ、ペパピ…ピペペパポップ、ピペパポプピプ。ペパピピプ…ポピュッパ! 〜ナシ大陸:魔国:チーキユ村〜 チョメ「プルプル…プピプルプ〜…。」 少年「ん…?どうしたんですかキミ、そんなに薄着で?ここは氷の大陸ですよ?」 チョメ「ポポ…プルルル〜…。」 少年「おや、随分震えてますねぇ。 あ、そうだ、ウチで温まっていきますか?」 チョメ「ポピュペップ…?」 少年「骨の髄まで温まるのがいいですね。やっぱり鍋でしょうか?」 チョメ「ポピュッパ☆」 少年「美味しくなってくださいね。」 チョメ「ポピュッ!?」 |
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外伝:チョメ太郎が行く〔5〕 | |
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ピップ、ポパペペップピポプ、プピパペプ。ペパプ?ペパポプ、ピパポプ…ポピュッパ! 〜メジ大陸:キジ村〜 チョメ「ポッピュッピュ〜♪プップ〜♪」 村人A「お?オーイ来いよお前らぁ!うまそうなんがいんぞー!食っちまおうぜぇ!」 チョメ「ポ、ポピュ!?」 村人B「こりゃ確かに柔らかそうな肉だなオイ!なぁ長老、鍋にしようぜ!」 長老「ほほぉ〜いいのぉ獣鍋…ん? ハッ!こ、ここここのお方は、まままさか…!」 村人C「あん?ど、どーしたんだよ長老?泣く子も黙るアンタがビビるなんて…」 長老「頭が高いぞお前達!このお方は、かの有名な伝説の魔獣…「ヘブ」様じゃ!」 村人A「なっ!?このちんまいのが、かつて伝説の勇者と共に戦ったっつー…!?」 村人B「世界を滅ぼしかけた魔神を、寸でのところで封じたあのヘブ…様だぁ!?」 チョメ「…フン、古い名だな。今や俺を、その名で呼ぶ者はいない。ただの魔獣さ。」 長老「し、しかしヘブ様、アナタ様は確か魔神封じの際に一緒に…なぜ今ここに?」 チョメ「封印の力が弱まっている。恐らく魔神は近いうちに…必ず、蘇るだろう。」 村人B「なぁっ!?そ、それじゃ、そうなったら世界は…伝承のように…!?」 村人C「ひぃいいいい!逃げなきゃ…で、でもどこに!?うわぁあああああ!」 チョメ「騒ぐな雑魚ども!その時は…次こそはこの俺が、完全に始末してくれるわ!」 村人達「ヘブ様…!!」 チョメ「…フッ、ヘブではない。 今の、俺の名は…」 「俺の名は「チョメ太郎」…」
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