雑談

 

出会い
赤池「出会いてぇ…出会いてぇなぁ…。」
植田「ん?どうした、寒くなってきて人恋しくなったか?」
赤池「出会えー!者ども、出会えー!」
植田「なぜ急に時代劇っぽくなるんだ。あ、もしや「殿に出会いたい」とかそういう…?」
赤池「ハァ?色恋の話に決まってんだろ。お前は何を言ってんだ?」
植田「だったらお前は何を言ってたんだ。とりあえず『者ども』って誰だよ。」
赤池「てなわけでさ、登録してみたんだよ『出会い系』。」
植田「お前は確実にカモられると思うんだが…まぁいいや。で?成果はあったか?」
赤池「それがさ、スゲーのよ。もうメール来まくり。しかも超俺好みの子もいた。」
植田「へぇ〜。例えばどんなメールが?」
赤池「んとさ、「お金あげるからエッチして☆」みたいな?」
植田「そうか…そんなお前に悲しいお知らせがある。それ絶対『サクラ』だ。」
赤池「え…お前なんで彼女の名前知ってんの…?」
植田「随分正直な相手だな。なんかちょっと好感持ったわ。」
赤池「だろ?だからガンガンメール交換したわけよ。でも無料ポイント切れちゃってさぁ。」
植田「見事に敵の術中にハマッてるじゃないか。あ、お前まさか課金とか…」
赤池「オイオイ、俺をナメるなよ?あのくらいの手続きなんて余裕だぜ。」
植田「やっちゃったのか…。何千円つぎ込んだんだ?」
赤池「千…?」
植田「万かぁ…。」
赤池「確かに出費は痛い。でもさ、恋愛に投資は必要不可欠じゃん?」
植田「いや、前提である「恋愛」がまず成り立ってないと思うんだが。」
赤池「まったく、相変わらずお前は保守的だなぁ。もっと攻撃的にいこうぜ!」
植田「お前はもうちょっと身を守れよ。なぜ常に全裸でまっしぐらなんだ。」
赤池「ビビッてもしょうがねぇんだよ!動かなきゃ、誰とも出会えねぇんだよ!」
植田「そりゃそうかもしれんが…今なら出会い系じゃない方が目があるんじゃないか?」
赤池「ん?つまりはどういうことだ?」
植田「今ならさ、SNSとかでのんびり交流して、相手を知ってからの方が安心じゃね?」
赤池「飽きるんだ。」
植田「致命的じゃないか。それ人として致命的な欠陥じゃないか。」
赤池「いや、日記書くほど毎日ネタが無いんだよ。メールとかなら飽きないぜ?」
植田「そういやお前ブログやってんじゃん。メールきたりしないのか?」
赤池「あ〜全然こないよ。多分メーラーが壊れてんじゃないかな?」
植田「やっぱ前向きだなお前…。」
赤池「てなわけで、やっぱ出会い系しか無いわけよ。」
植田「様々な現実から目を背けた結果ってわけだな。」
赤池「で、今度サクラちゃんと絵画展に行く約束をしたわけなんだけど…」
植田「いやちょっと待て、お前それ絶対買わされるぞ。」
赤池「もうホテルも決まってるんだぜ?ほら、あの暴力団事務所の正面の…」
植田「思いっきり本拠地じゃないか。敵の本陣のど真ん中じゃないか。」
赤池「別名『美人局』っていうらしいな、あのホテル。すっげー魅力的な名前じゃね?」
植田「そんな怖ろしい異名まで…。漢字の雰囲気に惑わされるな、意味全然違うぞ。」
赤池「まぁ妬くなって、お前には彼女の友達紹介してやっから。」
植田「丁重にお断りしとくわ。そんな屈強そうなお友達はいらない。」
赤池「んでお前に相談なんだけどさ、二回目のデートはドコがいいと思う?」
植田「二回目?なんで一回目もまだなのにそんな…」
赤池「デート終わりに次回の約束を取り付ける。そうすりゃ途切れないだろ?」
植田「なんでそういうとこだけ抜け目ないんだろうな…。」
赤池「で、どうだろう?ドコがいい?」
植田「ん〜〜…」


植田「病院じゃね?」
赤池「ナースかぁ〜。」