こちら相原総合病院

 

- 11 -
医師「ちょっと出かけてくる。斉藤君、留守は任せた。」
研修医「え?先生、どこへ行かれるんですか?」
医師「あ〜、「ビューテーコロシアム」だよ。」
研修医「えっ!先生、整形外科の技術も持ってらしたんですか!?」
医師「まったくやれやれだよ。仕事とはいえテレビなんかに出るなんて。」
研修医「大変ですねぇ。頑張ってきてください!」
翌日、なぜか二重になっていた相原先生。

 

- 12 -
看護婦「あのぉ…相原先生…。」
医師「む?なんだね滝口君?」
看護婦「どうしてウチの病院、この階には医療器具が一切無いのでしょうか?」
医師「何を言ってるんだ。ちゃんとあるじゃないか。」
看護婦「あるって…ただお風呂があるだけじゃないですか!」
医師「いいよね、あの風呂。私も毎日入っているよ。」
看護婦「いや、だからそれが一体どういう…。」
医師「ここのお湯はあの有名な「草津の湯」を引いているんだよ。だから大丈夫!」
看護婦「はぁ?」
医師「恋の病以外ならきっと…なんとかなる。」
看護婦「はぁ?」
医師「なんとかなる!」
看護婦「はぁ…。」
医師「なんとかなれ!」
看護婦「・・・・・・・・。」

看護婦「先生…。」
医師「む?なんだね滝口君?」

看護婦「多分「バカ」にも効かないと思いますよ。」
ちょっぴり傷つく相原先生。

 

- 13 -
研修医「いってらっしゃい相原先生。」
医師「じゃあ斉藤君、留守の間は頼んだぞ。」
研修医「任せてください。…あれ?先生ヒジから血が…。」
医師「あぁ、これか。さっきちょっと転んでしまってね。」
研修医「えっと…。ちょっと待っててください。」
医師「いやいや、心配いらん。こんなのツバでも付けときゃ治るさ。」
研修医「あ、そうですか。」
医師「おっと、忘れてた。コレをキミに渡しておこう。」
研修医「…??」

看護婦「斉藤先生、その小瓶は?」
研修医「いや、なんか「万能薬」だって相原先生が。」
看護婦「万能薬?んなバカな。」
研修医「いやいや滝口さん、もしかしたら大発明なのかもしれないよ?」
看護婦「あぁ…。確かにあの先生バカだけど、たまにスゴイですしね〜。」
研修医「あ、もしかしたらこれの発表なのかな?今日の学会。」
看護婦「試しに塗ってみませんか?」
研修医「お!いいねぇ!塗ってみよう!」
看護婦「わー!ちょっと楽しみー!」
中身が彼の「ツバ」だとは誰も知らない。

 

- 14 -
見事3年連続「ミス相原総合病院」に選ばれた国松さん。


意味の違いは本人だけがわかっていない。

 

- 15 -
「しょうらいのゆめ」
ドクダミぐみ あいはらきるゆう

「おおきくなったら りっぱな しにがみ になりたいです。」
見事夢を叶えた相原先生。

 

- 続 -