Dream House |
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ウチの親父は変人だ。世界中を巡り、いつもドコからか勝手に何かを拾ってくる。 おかげで我が家は変な物で溢れかえっていて、近所では「夢の家」と呼ばれてる。 ガラガララ…(玄関) 少年「ただいま〜…って、あれ?なんだよ帰ってたのか親父。どうりで物がまた…」 父「ん〜?よぉ「滝彦(タキヒコ)」、久しぶりだなぁ〜3年ぶりか。元気だったか?」 滝彦「ま、親父ほどじゃないけどな。どうせまた元気に変な物拾ってきたんだろ?」 父「オイオイ、変な物とは随分だな〜。」 滝彦「まぁもう今さら驚きゃしないけどな。」 |
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父「だってよ、良かったな☆」 赤子「ばぶ。」 |
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俺は「瀬川滝彦」。ただでさえ悩み多き高2男子なのに、親のせいで悩み倍増だ。 ある程度のことじゃ驚かない自信はあったけど、今回の拾い物はさすがに驚いた。 滝彦「オイこらクソ親父、それは一体どんな冗談だ?まさか弟とか言わねぇよな?」 父「拾った。」 滝彦「だからってそれも違ぇだろ!」 父「なぜ山に登るのか…そこに山があるからだ。ではなぜ物を拾うのか、それは」 滝彦「テメェがバカだからだよ!なんでそれに気づかない!?もういい歳だろ!」 赤子「ばぶ!」 滝彦「お前じゃねーよ!お前はまだまだ人生これからだよ!」 父「え、マジで〜?父さん照れ」 滝彦「テメェは死ねっ!!」 |
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ダメだ。わかっちゃいたが、やっぱこの親父はダメダメだ。また説教するのか…。
滝彦「ハァ〜もう…なんでこう、毎度毎度飽きもせずいろんな物を拾ってばかり…」 父「フッ、俺だって拾うだけじゃないぜ?自慢じゃないが母さんには捨てられた。」 滝彦「ホントに自慢じゃねーよ!何が原因で捨てられたかわかってねぇのか!?」 ピポーン! 赤子「ばぶっ!」 滝彦「だからお前じゃねーってば!ってかその回答ボタンどっから持ってきた!?」 父「オ〜なんだ、もう仲良しさんかよ安心したぜ。これで安心して任せられるわ。」 滝彦「ちょっと待て!俺としては安心どころか超不安な展開が頭をよぎったが!?」 父「じゃ!」 滝彦「ちょっ…!」 |
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見知らぬ赤ん坊を残し、クソ親父はまたどこかへ行っちまった。俺はどうすれば…。
滝彦「ハァ〜…参った。マジ参ったわ…。なにコレ、どうすりゃいいの…?」 プルルルル…(電話) 滝彦「ん…ハイもしもし?」 電話「お掛けになった電話番号は…」 滝彦「ってテメェが掛けてきたんだろうが! ったく、なんだよ「雅夫(マサオ)」?」 電話「いや〜、ちょいと欲しいパーツがあってさ。お前んちならあるかなぁと。」 滝彦「あ?親父のゴミ山なんていちいちチェックしてねぇよ。勝手に探しに来いや。」 電話「オケ。あぁ、姉ちゃんも連れてっていいか?」 滝彦「却下する。なぜなら心底ウザいから。」 電話「わかった言っとく。姉ちゃん喜ぶわ。」 滝彦「喜んじゃうのかよ…。もう俺にはどうしようも無ぇわ…。」 電話「そうだ、途中でコンビニ寄るけど何か要る?」 赤子「ばぶ。」 電話「わかった買ってく。」 滝彦「何をだっ!?」 |
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