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定説を破り普通に追っ手を撒くことができた俺達は、その後は敵に会うことも無くしばらく進むことができた。今のところ順調だ。 翔太「だがしかし、ここで分かれ道…か。どっちがいい食材のある道やら…。」 圭子「あ!ねぇちょっと翔太君、あそこ見て!」 翔太「いや小久保、そんな急に発情されても」 圭子「どこの痴女だよ!?違うよバカちん!あっち!ほら、お婆ちゃんが座って…。」 琢磨「ふむ、見た感じ足を挫いちゃったとかそんな感じだね。」 翔太「こんな山奥に老婆が一人で…?なんか怪しいな。」 美樹「聞いたことがあるわ。確か死期を悟った猫は」 圭子「人間にそんな習性は無いですから!なんでそういちいち物騒なんです!?」 翔太「じゃあ…右か左か、コイントスで決めようか。」 圭子「えっ、スルー!?今の流れでまさかのお婆ちゃんスルー!?」 美樹「じゃあ思い切ってお婆ちゃんをトスし」 圭子「その後誰が“アタック”するんですか!?なにその新手の虐待!?」 翔太「ふむ…どう思います班長?」 琢磨「う〜ん、遺産次第かな?」 翔太「いや、“アタック”の方じゃなしに。」 琢磨「ま、冗談はこのくらいにして、とりあえず声かけてみようか。万一何かあったら寝覚めも悪いしね。」 翔太「チッ、仕方ない。ならば…いっけー小久保!キミに決めたっ!」 圭子「え、それ私“何モン”なの…?ハァ…わかったよ、なら私が」 美樹「いやいや私が。」 琢磨「じゃあ僕が。」 翔太「なっ…くっ、俺か…!」 |
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不覚にも流れに負けて、俺が婆さんに声をかけることになってしまった。やる前からこう言うのもなんだが、どうにかできる気がまったくしない。 圭子(頑張ってね翔太くーん!ファイトー!) 翔太「お、おいババ…ん、ごほん!おいババア。」 圭子(ちょ、全然言い直せてないよ!?もしくは最初一体何を言おうとしたの!?) 老婆「…なんじゃい小僧?ナンパならよそ行ってやりな。」 翔太「いや、すまんが“あの世”へは一人で行ってくれ。なんなら手伝うが。」 圭子(んもうっ!なんでそんな無駄に喧嘩腰なの!?親の敵か何かなの!?) 翔太「すまん、昔から老人とは相性が悪くてな…苦手なんだ。」 圭子「た、確かに翔太君、そういうとこよく見るよね古文の先生とか…。何かあったの…かは、今後の伏線としてとっとくね!」 琢磨「大丈夫ですか?僕らで助けになるなら手をお貸ししますが。」 老婆「…フン、ほっといとくれ。アタシぁこうして…空ぁ見てるのが好きなんだよ。」 翔太「なんだ、“新居”でも見えるのか?」 圭子「わかったからもう黙ってて翔太君!話がこじれるから!」 美樹「なら私が…」 圭子「もっとこじれるんで!」 翔太「最初からお前が行くべきだったな。」 圭子「自分で言うのもなんだけどごもっともだよっ!」 老婆「誰が来たって同じだよ。あたしゃテコでも動かないからね。」 これは…ほっといて良かないか? |
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なんだかんだ言いながらも、最初はまぁ一応かわいそうではあるし助けてやらんでもないかという気持ちも無いではなかった俺だが、ババアがあまりに態度がL
サイズなのでそんな気も失せてきた。さっき熊が出るとか出ないとかいう物騒な看板も見かけたが、さりげなくも大胆に見なかったことにしよう。 翔太「それに大丈夫、こんな“生きた保存食”みたいな干物じゃ熊も食うまい。こっそり置いていこう。」 圭子「いや、なに失礼なこと言い放ってるの!?こっそりどころか心の声ダダ漏れだよ!?ダメでしょこんな所に置いてっちゃ!ほら、あのさ、漫画とかだとさ、こういう時に限って熊がいてさ!」 美樹「それを猟師が鉄砲で撃ってさ。」 翔太「煮てさ?」 琢磨「焼いてさ?」 圭子「食うの!?熊さんまさかの返り討ちパターン!?」 老婆「ハァ〜〜…アンタらもしつこいねぇ!いいんだよ、どうせ帰ったって…アタシに居場所なんて…ありゃしないんだからね…。」 翔太「フン。なんだババア、嫁姑戦争に負けたとかそんな感じか?」 老婆「…ま、そんなもんさね。息子には息子の家族がある…アタシぁ所詮邪魔者なんだよ…。」 翔太「まさか当たるとは…。ま、そんな捻くれた性格じゃ、嫌われても仕方ないんじゃないか?」 老婆「くっ…うるさいうるっさい!ああその通りだよ、アタシなんかに構ってもいいこた何も無いんだよ!わかったら放っといとくれ!」 圭子「お、お婆ちゃん…。」 琢磨「これは…これ以上ほじくり返すのは迷惑かもしれないね。」 翔太「・・・・・・・・。」 |
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圭子「えっ!?そ、その格好ってまさか…!」 美樹「油断させて、ドーーン!」 圭子「技!?何かプロレス的な技の一種なの!?」 老婆「…なんのつもりだい小僧?」 翔太「うるせぇ!いいからつべこべ言わずにおぶさりやがれクソババア!」 老婆「な、なんじゃとぉ!?一体なんなんだい前さんは!何が目的だい!?金かい!?生意気にも同情してんのかい!?小僧がふざけてんじゃ」 翔太「男が女に優しくするのに…何か理由が必要なのか?」 老婆「えっ…///」 |
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不覚にも、この俺としたことが不覚にも間違えた。なんだか凄まじく間違えた。その結果、どうにも困ったことになってしまった。 老婆「ハァアア〜〜☆意外と広い背中が素敵だねぇ〜♪」 翔太「ぐっ、やめろ、そんなガッシリしがみつくんじゃねぇよクソババア…!」 老婆「アタシぁ死んでも離さないよぉ〜♪やっと居場所を見つけたんだぁ〜☆」 翔太「いや、マジ勘弁してくれ。まずは自分が『子泣きババア』的な存在であることを自覚してくれ。いろんな意味で重い。」 美樹「“バツ1子泣き”。」 翔太「んな“バツ1子持ち”みたく言われても!つか“子泣き”はともかく“バツ”はなんだ失敬な!」 琢磨「まさかこう転ぶとは思わなかったね。いい方向で良かったけども。」 圭子「今度から『熟女キラー』って呼ぶね、翔太君!」 翔太「勘弁してくれ。むしろ今は“キルされる側”だぜ俺…。」 美樹「確か人は人生で、2〜3回モテ期がくるとか違うとか。」 翔太「や、やめてくれ!そんな貴重な1回をこんなタイミングで使うとか無駄遣いにも程が…いや待てよ、“モテ期”と言うならこの流れで他にも何人か…」 美樹「“人”なら良いのだけど…。」 圭子「熊!?まさか熊から殺人的なアタックが!?」 琢磨「にしても、ちょっと時間食っちゃったね。まだ食材残ってればいいんだけど。」 圭子「それどころか下手すれば時間切れとかありそうじゃないです?もう山頂は諦めて戻ったほうがいい気が…」 老婆「なんだい、山頂目指してんのかい?だったらいい道知ってるよ。地図にも載ってない…地元のモンしか知らん、秘密の近道をねぇ。」 翔太「なっ、マジかババア!?だったら役立ちやがるがいい!せめて!」 圭子「教えてもらえますか…?」 老婆「ふふふ…それは、この坊次第かねぇ?」 仕方ない、コイツを殺して俺も死のう。 |
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散々悩んだ結果、結局ババアに頼ることにした俺。遅刻でもしてまたあのクソ先輩どもに絡まれたらたまらない。ババアの件は、まぁ最悪ピーーーー(検閲削除) 〜キャンプ場:山頂〜 圭子「ハァ〜〜…着いたぁーー!確かに近かったね!なんか楽しちゃったね!」 翔太「ゼェ、ゼェ、お、小久保…なんだお前、楽 に な り た い の か?」 圭子「ご、ごごごめん翔太君…そうだよね大変だったよね…。しかも途中、見事に食材なんにも見つかんなかったよね、折角山頂まで来たのに…。」 美樹「まぁ“地図にも載ってない道”だしねぇ…。」 圭子「ハッ!そういえば…!」 翔太「あ、アンタ…まさか最初から気づいてたんじゃ…?」 琢磨「結局ジャガイモとニンジンだけだったね。ま、他のメンバーに期待しよっか。」 美樹「まぁいいじゃない、ボリボリ食べれば。」 翔太「いや、色々あるだろ“焼く”とか“茹でる”とか。」 圭子「望み薄だけど、下りながら探すしかないね…。」 老婆「む?なんだい、お前さんら食材探しとったんかい。さっきから何かキョロキョロしとるとは思っちゃいたが…。」 翔太「フン、こっちの都合だ。アンタには関係ねぇよ。」 老婆「おやおや、水臭いねぇ。アタシらの仲で…」 翔太「黙れババ臭い分際で!どんな仲だよなんにもねーよ!」 老婆「その食材ってのが何でもいいんなら、出会った場所に戻ればいいさ。さっき狩ったのをくれちゃるよ、あんのバカ嫁にやるのも癪だしねぇ。」 翔太「なっ…マジか!なんだそりゃ鳥か!?いや、ウサギとかか!?それとも…」 老婆「イノシシ。」 |
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体力だけ無駄に削って無意味に山頂に到着した俺達だったが、結局また無駄に体力を削って来た道を引き返すことになった。ホント何しに登ったんだか。 翔太「ゼ、ゼェ…ゼェ…うぐっ、ぬぉおおおっ…!」 圭子「だ、大丈夫翔太君?さすがに人背負ってこの山道往復はキツいよね…。」 翔太「い、いや、問題無い…ハァ、ハァ、レディーに失礼だぞ小久保よ…ぐっ。」 老婆「れ、レデー!?そうかいこれが流行りの“ツンドラ”っちゅーやつかい…!」 圭子「えっ、なにどうしたの!?なんで急に守備範囲がメジャー級に…!?」 美樹「まぁもしイノシシ狩りが本当なら、下手に逆らうと首がゴキッだものね…。」 翔太「そんなことよりババ…お嬢さん、その噂のイノシシはどう狩ったんだ?この地に伝わる秘伝の罠とかそんなのか?」 老婆「や、首をゴキッと。」 圭子「気をつけて翔太君!完全に入ってるよ!いま両腕ベストポジションだからね!」 翔太「そんなアンタに屈しない息子嫁ってどんなだよ化け物揃いかよ…。」 〜数分後〜 琢磨「ん、なんか見覚えのある感じになってきたね。もうじきさっきの場所じゃない?」 老婆「おーそうだねぇ。あぁホレ、あの岩陰に眠っちょるわ。」 |
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翔太「…小久保、俺の頭部はちゃんとついているか?」 圭子「ごめん翔太君、万一が怖いから振り返らなくてもいいかな…?」 琢磨「まぁなんにせよ、これで夕飯は安泰だよね。」 美樹「そうね。誰が運ぶかだけど。」 一同「・・・・・・・・。」 詰んだな…。 |
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マジでイノシシがいたのはいいが、どう見ても小柄な班長や女性陣に運べる代物じゃない。かといって俺にはもっと(違った意味で)重い荷物があるし、そもそも今は箸も転んでないのに膝が大爆笑中だ。 翔太「チッ、なんてこった…冷静に考えればイノシシって聞いた段階で気づけたはずだ…。」 圭子「どうしよう?捌いて持って帰るってわけにもいかないし…。」 琢磨「都合よく一瞬生き返って自分で歩いてくれれば楽なのにね。」 イノシシ「帰っでぎだぁ!黄泉の国がら戦士達が帰っでぎだぁ!」 圭子「えっ!しゃ、喋ったーー!?」 翔太「いや、微妙に似てる腹話術やめてくださいよ鈴村先輩。つーかまずテメェが帰って来いよって状況だし。」 美樹「ちょっとした冗談よ。まぁ別の戦士達なら…帰ってきたみたいだけどね。」 翔太「へ…?」 |
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シャイアン「おーおー、なんだよイイもん転がってんじゃねーか。ラッキー。」 翔太「なっ、シャイアン…!」 シャイアン「あ?オイ誰だ今シャイアンとか抜かしやがった野郎はぁ!?テメェか、のび太ぁ!?」 琢磨「…ふぅ。“丸メガネ”ってだけでそのあだ名はちょっと安直すぎるって言ったじゃない…。ドラえもんに言い付けるよ?」 翔太「その割にアンタも受け入れてんじゃねーかその設定。」 シャイアン「フン、まあいい…。とにかく、そのイノシシはこっちに寄こしな。お前の物は…俺の物だぁ!!」 |
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キャラ付けなのか地なのかわからんが、他人の物は自分の物タイプらしいシャイアンと、一触即発の空気。他にも2人ほど沸いて出たが、さっき見かけたのと同じメンツで全員男…肉弾戦じゃどう考えても勝ち目は無い。 翔太「さて…どうしたものか。ここはいっちょ、入浴シーンで気を引いてみてはどうだろうシズカちゃん?」 圭子「え!?いや〜キャラじゃないし…。じゃあなに、空いてるポジション翔太君やる?あの尖った前髪で目とか突いてみる?」 翔太「まぁ冗談はさておき…どうすっか。どのみち持ち帰れないならくれてやるか?」 美樹「そうね。無駄に争って怪我しても嫌だし。」 琢磨「僕はちょっと癪だけどね。まぁ仕方ないけど。」 シャイアン「あ?んだよのび太、やる気かテメェ?オイおめぇら、やっちまいな!」 男子達「へい!」 美樹「Yo!」 翔太「チェケラ〜!」 圭子「状況わかってるのわかってないのどっちなの!?」 老婆「待ちなガキども!!」 シャイアン「…あん?なんだババア、何の用だよ!?つーかテメェ誰だぁ?」 老婆「このイノシシはこの子らにやったんだ、横から奪おうなんてマネはアタシぁ認めないよ!恥を知りな!!」 シャイアン「ケッ、いい度胸だ糞ババア!オイそこの一年、そのババア降ろせや!」 圭子「翔太君…!」 翔太「…え?いや、先輩…何の話ッスか?ババアとか…俺らまだ高校生ッスよ?」 シャイアン「ハァ!?なに言ってやがる、テメェの背中に」 美樹「そう、アナタにも見えるのね。かわいそうに…。」 男子達「なっ!?え、えっ!?」 翔太「鈴村先輩、ま、まさかそれって、かつて鬼(嫁)と互角に渡り合ったという伝説の…!?」 老婆「悪ぃ子いねぇがぁあああああああああああああ!!」 シャイアン「ひぃいいいいいいいいいいい!!って、なるかーーい!!バカにすんのも大概にしやがれアホがぁ!!」 翔太「とか言いつつ意外にノリノリだったじゃないッスか。もしや見た目ほど悪人じゃないんスか?」 美樹「もしかして…“映画版”?」 シャイアン「誰が映画版だ誰が!」 |
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絶体絶命かと思われたが、なんとなく空気が軟化してきた。これはもしかしたら、和解の方向に持っていけるのかもしれない。 琢磨「どうしたのシャイアン、なんか急に戦闘モード解除されてない?」 シャイアン「あ?あ〜…よく考えたらよ、今うちらも3人しかいねぇんだわ1人はぐれちまってな。んで、このサイズじゃバランス考えたら4人は要んだろ?無理矢理奪おうにも奪いきれねぇって、ふと気づい…シャイアン言うな!」 圭子「それはつまり…みんなで運んで山分けに、って感じでしょうか?」 シャイアン「ん〜?まぁそれでいいや。なんかさっきの流れで興ざめしちまったのもあるし、やっぱオメェらみてぇなのイジメてもスカッとしねーしな。」 圭子「ほ、ホントですか!?ありがとうございます!」 翔太「お礼に…歌いましょう?」 シャイアン「誰が森の熊さんだ!無意味に追い掛け回すぞテメェ!?」 美樹「リサイタルフラグね。」 シャイアン「だからジャイアンでもねーよ!歌わねーよ!帰ったら親に辛くあたるぞゴラァ!?」 琢磨「ま、なんにせよ一件落着だね。」 翔太「まったくッスね。あとは炊事場に」 老婆「アンタはこっちだよ。」 翔太「…バ、お嬢さん、ちなみに家はどこに?」 老婆「キャンプ場とは逆方向だね。悪いが、頼んだよ。」 翔太「おい小久…」 シャイアン「よーし、じゃあ縛って運ぶぞー!ちっとだが女どもも手伝えよー!」 翔太「・・・・・・・・。」 老婆「でもごめんね、今日は家族…いるんだ…。」 翔太「なぜ謝る!?謝るな!!」 |
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イノシシの件はうまくまとまったものの俺はその流れには乗ること叶わず、ババアを家まで送り届けることに。 なんとか辿り着いた頃にはもういい時間で、今から戻っても夕飯にありつくのはしんどそう。だがしかし、この成長期に昼も夜も抜いたんじゃ死んじまう。ここは、なんとかババアに飯を貢がせるしかない。 老婆「さて、そろそろ良いよ、降ろしてもらおうかね。ありがとさん。」 翔太「ゼェ、ゼェ、こ、ここか…。この山奥にしちゃなかなかの豪邸じゃねぇかお嬢…もとい、糞ババアめ!」 老婆「フッ、まぁ土地は安いんでね…。長いこと悪かったね坊、ちょいと悪ふざけが過ぎたよ。」 翔太「なっ…ふぅ、悪ノリって意識があったんなら何よりだ。その歳で乙女に目覚めたかと思ってハラハラしたぜ。」 老婆「フッ、アンタもなかなかだけど、うちの爺さんにはまだまだ及ばんからね。ま、久々にドキッとしたのは確かだがねぇ。」 翔太「フン、やめてくれ。けど、これで身の安全も確保できそうだし…ここで一つ頼みがあるん」 声「あ〜らお義母様、や〜っと戻られたんですかぁ〜?」 |
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老婆「くっ、小娘ぇ…!!」 翔太「な、なんだこの胸に『ALS●K』とか書いてそうな生き物は…!?これを“小娘”とか言ったら世の小娘どもが暴動起こすぞ…!?」 若妻「ま〜ったく、こんな時間までど〜こほっつき歩いてらしたのぉ〜?どこかでおっ死んだんじゃないかと心・配・してましたのにぃ〜♪」 老婆「フン、なにを心にも無いことを…!アンタがいるから帰りたくなかったんだよ!この生意気嫁め!」 若妻「あ?ざけたこと言ってんじゃねぇぞ糞ババア!?鶏がら代わりにグツグツ煮込んで夕飯のダシにすんぞゴラァ!?」 老婆「ケッ!やれるもんならやってみぃやぁああああああああああ!!」 若妻「おぉおおおおおりゃあああああああああああ!!」 よし…逃げるか。 |
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